Q&A

よくある質問をジャンル別にまとめました。
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計算等解析関係について

  • Q1:クイックアップ工法(以下本工法と呼びます)の理論的根拠を教えてください。
  • A1:理論的根拠は、「JASS5の9・10型枠の存置期間」で述べられていますように「支保工の存置期間は、スラブ下・梁下とも設計基準強度が100%以上のコンクリートの圧縮強度が得られた ことを確認されるまでとありますが、上記より早く支保工を取り外す事も認められています。
    その場合、適切な計算方法から安全を確認し求められた所要圧縮強度に対して、実際のコンクリー トの圧縮強度が上回ることを確認しなければなりませんが、取り外し可能な所要圧縮強度は、検討書の計算結果にかかわらず最低12N/mm2以上としなければならない」と規定されています。 本工法の検討は、上記根拠の他、各種指針や基準・設計図書・その地域のコンクリートの実績デー タに基づき行っています。
  • Q2:本工法の特許は、型枠工事あるいはコンクリート構造体の施工方法どちらで取得されていますか。
  • A2:本工法は当然型枠工事も含まれていますが、長年に亘り、蓄積されたコンクリートの技術を基本として、「コンクリート構造体の施工方法」に関する特許権を取得した工法です。
  • Q3:本構法の特許は取られているようですが、工法として大臣認定は取られていないですか。
  • A3:大臣認定は取得しておりません。
    本工法は、学会のJASS5や型枠の設計施工指針等に準拠しています。
    従いまして、センター評定の審査に該当する項目が有りません。
  • Q4:施工荷重(積載)w=0.9kN/m2の設定は妥当ですか。
  • A4:JASS5及び型枠設計施工指針に施工荷重Wの算定の項目が
    あります。
    一般部材で支保工数2層以上の場合で施工荷重はW=1.8(ρ・t・g+ wf)+ CLよりρ・t・gは自重、wfは型枠荷重、CLは資材荷重であります。
    型枠荷重wf=0.4 kN/m2で資材荷重がない場合は、CL=0.0 kN/m2を採用しても良いことになっていますがクイックアップ工法では、CL=0.5 kN/m2を見込み施工荷重(積載)w=wf+ CL=0.9 kN/m2を採用し 施工荷重はW=1.8(ρ・t・g+ wf+ CL)で検討を行っていますので、妥当と考えております。
    また2層受けの場合本工法は型枠資材が1層分しか存在しませんので、結果として、 1.8×0.9 kN/m2=1.62 kN/m2見込んでいることになります。
  • Q5:一般支保工をコンクリート打設後3~4日で解体できる所定強度Fn1の設定について詳しく説明してください。
  • A5:Fn1として設定される強度は、コンクリート打設後の4日目前後に確実に発現する推定強度です。
    本工法では、その値をFn1=16N/mm2以上として設定していますが、構造体強度は一般的にテストピースの強度の85%程度とされていますので、テストピースで16N/m2を確保できれば、検討に採用 する構造体の強度として、Fn11=16N/mm2―3.0N/m2=13N/mm2となります、 この値は前述の規定値12N/mm2を満足しています。
  • Q6:ひび割れの検討はどのようにしていますか。
  • A6:一般型枠支保工の解体時は、上記の設定された構造体強度をテストピースにより確認後一般型枠支保工の解体を行いますが、検討書ではこの時点でFn11に対して、施工荷重による縁応力度(鉄筋の強度は無視)の検討を行って、ひび割れが発生しないことを確認しています。
    直上階のコンクリート打設時についても同様に行っています。
    上記縁応力度に対する曲げひび割れ許容応力度σ0は、「JASS5の9.10型枠の存置期間」に以下のように定められています。
    ・設計基準強度未満(Fn1)  ・設計基準強度以上(Fn2)
    σ0=0.51√Fc         σ0=0.64√Fc
  • Q7:たわみの検討はどのようにしていますか。
  • A7:施工段階のコンクリート強度を考慮に入れて躯体完成時(構造設計時)の弾性たわみを計算し、それを基にクリープたわみを検討しています。
  • Q8:万が一ひび割れが早期に発生した場合の対応はどの様にされますか。
  • A8:コンクリートのひび割れは、我々建築技術者の永遠のテーマで有ると思います。
    特に近年震災などにより学会の基準改定に伴い高強度のコンクリートが使用され、乾燥収縮によるひび割れ対策は、より重要と考えます。
    乾燥収縮以外の構造上のひび割れは余程のことがない限り発生しません。
    本工法に起因するひび割れは全く無いと確信しております。
    但し、作業所に置いてクイックサポートの立会において、コンクリート打設3日目ごろの堰板が解体され支保工は存置された段階(クイックアップ工法へ移行する前段階の在来工法の時点)ですが、その時点で乾燥収縮のひび割れをチェックして、クイックアップ工法の帳票に記録します。
    ひび割れが確認された場合は定点観測を作業所に依頼をし、ひび割れの進行を記録し、必要であればそのデータをもとに、原因と対策を提案いたします。
  • Q9:クリープに対して、支保工を早くはずすことで促進するような懸念はないでしようか。
  • A9:JASS5や型枠設計施工指針では、あまり強度が低いと、弾性たわみやクリープ現象などから、たわみが大きくなる恐れがある為、その様な問題を防止する為に、一般的なコンクリートの弾性係数2.1×104N/mm2の少なくとも2/3以上の1.8×104N/mm2を満足する強度としまして12N/mm2以上を確保する事が一般支保工の早期解体の条件として規定されています。
    従いまして、本工法の一般支保工早期解体に必要な所要強度Fn1は、最小値としましてFn1=13+3=16N/mm2を採用しています。(本工法の所要強度は、Fn1=16.0~21.0N/mm2の範囲で選択しています)

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